
万葉集での花の呼び名 | くれない |
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日本名 | ベニバナ |
題詞 | (寄衣) |
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訓読 | 紅に衣染めまく欲しけども着てにほはばか人の知るべき 作者:柿本人麻呂 7巻1297 |
原文 | 紅 衣染 雖欲 著丹穗哉 人可知 |
仮名 | くれなゐに ころもそめまく ほしけども きてにほはばか ひとのしるべき |
左注 | (右十五首柿本朝臣人麻呂之歌集出) |
校異 | なし |
事項 | 譬喩歌 作者:柿本人麻呂歌集 恋愛 略体 |
歌意味 | 着物を紅く染めたいと 思うが着れば目について 人に知られてしまうかと 気になりそれが悩ましい |
解説 | 「染めまく欲しけども」〈まく〉は推量〈む〉のク語法。〈欲しけ〉は形容詞〈欲し〉の已然形。〈ども〉接続助詞、逆接。染めたいと思うけれども。 「にほはばや人の知るべき」〈や〉疑問。目立てば人が気づくのではないだろうか。 |
分類 | :キク科 |
開花時期 | :5月〜7月 |
エジプト原産と言われる越年草で、アザミの花に似ている。頭花は時がたつと赤色に変わる。小花を摘んで日陰で乾かしたものが生薬の紅花で婦人薬とする。また赤色の原料とされていたが、近年は化学色素の使用により、大々的に栽培されなくなった。現在では別の薬用に使用されつつある。若葉はサラダ菜、種子は油料として利用される。 [新分類牧野日本植物図鑑 2017:1138]
薬草
紅花(こうか)
6月から7月開花した時、管状花を摘み取り、陰干しにする。
<成分>カルコン誘導体色素<薬効>産前産後の浄血<使用法>1回1g、1日3回、薬効成分が水には溶けないので、冷酒等に浸して飲む
種子
7月頃に果実を採取し、種子を集めて日干しにする。
<成分>脂肪油<薬効>動脈硬化<使用法>種子5~10gを煎って食べる [増田和夫 2006:237]
仏教
其色橙紅色にして染料となる。『蘇悉地羯羅供養法巻下』に「其の腰線法は、童女をして搓合せしめ、俱遜婆(ベニバナ)を以て染む」 [仏教植物辞典 1979:41]