
万葉集での花の呼び名 | なつめ |
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日本名 | ナツメ |
題詞 | 詠玉掃鎌天木香棗歌 |
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訓読 | 玉掃刈り来鎌麻呂むろの木と棗が本とかき掃かむため 長意吉麻呂 16巻3830 |
原文 | 玉掃 苅来鎌麻呂 室乃樹 與棗本 可吉将掃為 |
仮名 | たまばはき かりこかままろ むろのきと なつめがもとと かきはかむため |
左注 | なし |
校異 | なし |
事項 | 雑歌 物名 宴席 作者:長意吉麻呂 戯笑 即興 誦詠 植物 |
歌意味 | 黄葉の色美しいのはまだいっぱいに繋がっていますが、妻なしの私はあまり美しくない梨の木を手折ってかざしにしましょう |
解説 | 独り者の肌寒さを歌っています。「妻梨の木」は「梨」と「無し」の掛詞。この歌は「黄葉を詠む」の分類に組した歌群の一首です。思う人を自分のものとする願いを挿頭の呪術にかけています。「挿頭さむ」は女性を得ることをいいます。万葉集中梨の木を詠ったものは四首ありますが、梨の花を詠んだものはない。[矢富巌夫 1996:126] |
分類 | :クロウメモドキ科 |
開花時期 | :5月〜6月 |
西アジアから中国北部の原産で人家に栽培されている無毛の落ち落葉低木あるいは小高木である。日本名は夏芽でその芽立ちがおそく、初夏に入って芽を出す特性を以て名付けたのである。漢名は棗、この植物はまたタイソウ(大棗)とも呼ばれ、食用あるいは薬用にする。サネブトナツメ(前出)からできたもので、とげがないかあっても少なく、また果実が大形となった栽培変種である。[新分類牧野日本植物図鑑 2017:652]
薬草
大棗(たいそう)
9~10月頃、よく熟した果実を採取し、5日ほど日干しにしてから蒸し、また日干しにする。
<成分>トリテルペノイドサポニン・トリテルペノイド・単糖類<薬効>利尿・むくみ・咳・健胃・不眠症・精神安定・滋養強壮<使用方法>利尿・むくみ・咳・健胃・不眠症・精神安定には、乾燥した果実20個程度を一日量とし、カップ5の水で半量になるまで煎じて3回に分けて食前に服用する。滋養強壮には、乾燥した果実300gとグランニュー糖150gをホワイトリカー1.8ℓに漬け込み、冷暗所に三か月以上置いたものを濾す。これを就寝前に盃一杯ほど服用する。[増田和夫 2006:148]