
万葉集での花の呼び名 | かづのき |
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日本名 | ヌルデ(フシノキ) |
題詞 | なし |
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訓読 | 足柄のわを可鶏山のかづの木の我をかづさねも門さかずとも 作者不明 14巻3432 |
原文 | 阿之賀利乃 和乎可鶏夜麻能 可頭乃木能 和乎可豆佐祢母 可豆佐可受等母 |
仮名 | あしがりの わをかけやまの かづのきの わをかづさねも かづさかずとも |
左注 | (右三首相模國歌) |
校異 | なし |
事項 | 東歌 譬喩歌 神奈川県 地名 植物 恋愛 |
歌意味 | 足柄の私を心にかけるという可鶏山のかづの木ではないが、私をかどわかしてくださいよ。たとえかどわかしにくくてもどうかしてください。 |
解説 | 娘が男の誘いを待ち受けている歌です。「わを可鶏山」は私を心にかけるという枕詞。「かづ」は誘うことで「かづさねも」はかどわかしてくれという希求の気持ちを表しています。「かづきの」はヌルデと呼ばれています。[矢富巌夫 1996:59] |
分類 | :ウルシ科 |
開花時期 | :夏 |
北海道、本州、四国、九州の山野に普通に生える落葉の小高木。夏に、枝先に円錐花序をつけ、小さな白い花を沢山群生する。木からとれる白い汁でものを塗れるのでヌルデという。葉にヌルデノフシムシの寄生による五倍子を生じフシという。それ故フシノキともいう。[新分類牧野日本植物図鑑 2017:771]
薬草
五倍子(ごばいし)
0月上旬ごろ、葉軸にできたむしこぶから、ヌルデシロアブラムシの成虫が殻を破って飛び出す直前に虫こぶを採取する、これを5~6日間直射日光に当てて日干しにしたもの。日干しの前に熱湯に浸してさっちゅしてもいいが質が落ちる。五倍子はタンニンの原料としても利用される。
塩麩子(えんふし)
果実は10月頃さいしゅして日干しにする。
<成分>虫こぶ:タンニン<薬効>虫こぶ:口内の晴れ・歯痛・靴擦れ・すり傷・切り傷、果実:咳・たん・下痢<使用方法>乾燥した虫こぶを粉末にしたものを塗る。下痢や咳は乾燥した果実10~15 g を一回量とし、カップ2の水で3分の1量になるまで煎じて服用する。[増田和夫 2006:144]